必要は老婆に跳ぶことを教える。

生き物は全て孤独である。
そして人間は自らが孤独であることを最も良く知る者である。
　　
と言う格言があって、私はこれが好きだ。
だがしかし、自分一人で何かを成せぬ時は、人は誰しも助けを借りなければならぬであろう。
ところがどっこい、こんな時に限って友人はおらず、神は不在ときた。
ならば頼れるのは古の知恵、人の技。そんなときこそインターネットで無銘の人々の力を借りるのである。
つまり、フリーソフトをかき集めて色々検討した結果、testdiskで復旧。
スゲェなぁ。
破損したパーティションとクラスタを復旧して、生き残ったファイルを退避させた後、チェックディスクでも復旧を試みて解決。
仕組みはよく判らないが、断片化したファイルを除けばだいたい復活できた。
結局復旧ソフト買わないで済んだし。
まあ半分ほど持って行かれたが、自主制作アニメ上映会で手に入れた作品はサルベージで来たので取りあえず良し。
どうも仕組みを見る限り、電子データはあの世に持っていけそうもないが、生きているうちは楽しまなくては。失わなくても良い物は留めておこう。
というのが多分、人間の欲望という奴なんだろう。
しかし欲望は人の生きる糧であり、それが社会通念上問題がない物である限りは許されるべきである。
ホビージャパンの古いのをスキャンした奴が結構吹っ飛んだのは痛かったが、まあ全滅よりはマシである。
人間は今手に入る物で満足すべきだ。特に、それが最大限の努力で手に入った物の時は。
貴重な連休をまるまる復旧に費やしたが、無駄ではなかったのだ。
小説も結局書いている場合ではなかったし………
次のマシンは絶対RAID組もう、と心に誓ったのだった。