shadow Line

揺れる心をとめて

近所の古本屋で半額セールをやっていたので
ここぞとばかりにハーレクインロマンスを買ってみました。10冊くらい。
 
これ、面白いよ!
 
異性に幻滅して絶望している男女が出会って相互理解の上に結ばれるって言うのがだいたいのケースですが
すげえバリエーションだ!
あとスパイ出てきたから「うおおお! スパイ物と純愛の合体!」と思っていたら
スパイはあんまり関係なくって恋愛方面に傾倒していくとか。
襲われてるのに「セーフハウスに着いたからもう安心だ!」とか油断しすぎる。
スパイ小説なら大体ここらでかくまった人たちが次々殺されていくのですが、ハーレクインではそんなことは起こらないので超安心。
というか基本的に人死なない。せいぜい殴られるぐらい。もの凄く平和的。
読んだ後よりも読んでるとき楽しい小説っていう感じです。
 
チンピラっぽいのに孕ませられたけど、お金がないからその兄に金の無心しに行ったら
兄ちゃんは妻に裏切られて女性不信、そこへさらに弟の尻ぬぐいで金をせびりに来たヒロインに幻滅。
だけど子供は欲しかったので、おなかの子供の親権を条件に偽装結婚するうちに愛が芽生えるとか。
死別した夫の思い出を振り切れずにいたところにやってきた昔の男。
娘は自分の本当の父親がその男ではないかと思い、よりを戻させようと奮闘するとか。
バリエーション豊富。かつだいたい1時間ちょっとで読み終わる手軽さ。
 
毎月5,6冊出ているのだからたいしたものだなあ。
 
「パパはヒーロー」シリーズが個人的に気に入ったのですが、なにぶん10年も前の作品なので他作は読めそうもないのが残念です。
オンラインで配信すればいいのに。
 
ハッピーエンドで必ず終わるのがいいです。
それはそれとして
「青い花」の万城目ふみのように、
つきあっていた先輩が昔の男にあって泣き出したのを
後でこっそりかわいいとか思い返す、ああいった自覚のない邪悪さのようなものも好きですが。
恋愛は図らずも自分の中の「シャドウ」と向き合うことになるので、
それをどうやって切り込んでいくかが腕の見せ所なんじゃないかなあ、と思います。

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