司書講習も無事終わり、自分へのご褒美というわけではないのだが、明らかに自分へのご褒美として松島へ行ってきたのだった。
色々歩き回ったので、ぶらりと店を探しながら、ふと見つけた寿司屋で昼食をとることにした。
なにせ私は回らない寿司屋で食べたことが一度もないのである。
そんなわけなので何を頼んでいいか判らないので、店のお勧めその名も『おまかせにぎり」で手を打つことにした。
すごいアナゴ。でかいし、はみ出てる。
ほかのネタも大変おいしかった。
ウニは嫌いだったのだが、割と値が張るので『もったいないから食べよう』と思い食べたらうまかった。
本当においしかった。
甘さと潮の香りがするのだ。なるほど、これが本当の味なのか、と感動。
店が静かなのもいい。客も静かなので、集中して食べられる。
正直な話、うるさい場所で食べるのは苦手だ。美味しいものは静かに味わいたい。
一緒に食べる相手は味のわかる人間がいいし、食べて喜びを分かち合うのはすばらしいことだと思う。
「味は何でもいい」という人間は嫌いだ。それは料理への冒涜だ。
バーミヤンの石仏を破壊したテロリストとなんら変わることがない。
美味しいものは、それはもちろん金に糸目をつけなければいくらでもあるだろう。
けれど、普段使うお金よりちょっと足が出るくらいのぎりぎりの線で美味しいものを見つける、食べる、これもまた食のすばらしさだと思う。
一枚9000円のサーロインステーキもいいかもしれないが、丸山食堂のカツライス800円のほうが食べて幸せだ。あれにケチャップと芥子をたっぷりつけてどんぶりのご飯を食べるのはたまらない。
旅先で、こういうものに出会うのもまたひとつの幸せなのである。
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