久しぶりにカセットデッキを起動して昔のテープを聴いていたら
流石に10年も経っているせいか、ほとんどの物が劣化していて音がひずんだりしていた。
まだ聞けるのは良いほうで中には途中で切れたりするのもあり、特に90分テープとかはもう全然ダメだ。
小田和正とか昔の曲はまだ何とかなるからいいとしても
友人のMSXから直録りさせて貰った「幻影都市」のテープが死んだのには参った。
いつの日かサルベージして電子化しようと思っていただけにちょっと痛い。
98版はCDが出ているが、幻影都市はMSX版のほうが格段に音が良く、特に戦闘とメインテーマは白眉だけに惜しい。
FM音源の曲というのは味があって、これはテクノロジーがどれだけ進歩しても、あの音の印象には永遠に敵うまい、と思うほどである。
今の子供は、あのFM音源の良さを理解できるだろうか。
それとも、時代の狭間に埋もれていくのだろうか。
生演奏も良い。楽器の演奏も味がある。
しかし、ともすれば稚拙になりがちな電子の音に技巧を凝らして曲とする、あの心意気は永遠に失われて欲しくはないものだ、と思ったりするのである。
生演奏の味は、一つとして同じ物のない「揺らぎ」の部分だろうが、同時に、FM音源の味は「極度に単純化された記号」の精妙な組み合わせであり、それは音として対極にあるのかも知れないが、本質的な部分では非常に似通った物であるように思うのである。
うう、幻影都市またやりたくなってきたなぁ。
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